ホラー？コメディ？広がるSCPの世界-ようこそSCP財団へ-

こんにちは！書籍担当謎の店員Wです！
さて早速ですが、先日私注目の書籍が発売されました。

その名も『鏡の国のアイリス -SCP Foundation- 』!!

入荷した時には、あの「SCP」のノベルだと!?マジか!!とフレッドと一緒に大興奮してしまいました。

が、しかし、知らない方は手に取りにくいのも事実…

というわけで今回は私店員Wが僭越ながらSCPの世界をご紹介したいと思います！

SCP財団とは
始まりは英語圏の某大型匿名掲示板。とあるスレッドでの一枚の画像からストーリーを創作するという遊びから始まりました。
すべての始まりである最初のSCP『SCP-173「彫刻-オリジナル」』をきっかけに数多くの「報告書」が投稿され、やがてそれが「SCP財団」という大きな世界を持つに至り、その創作体系は文字通り世界中に広がっていったのです。

SCP財団とは「SCP」と呼ばれる自然法則に反した超常的な物品や存在、場所などを一般人から隔離し、

確保（Secure）、収容（Contain）、保護（Protect）

することを目的とした架空の組織です。（ん？SPC？サメが出たぞ！殴れ！）
財団の手により異常存在は秘匿され、我々人類は平穏な生活を続けられています。

彼らの扱う異常物品たちは様々であり、その危険性によって主に
・Safe:（触らなければ）安全
・Euclid：人類にとって危険な存在。収容することが難しい場合も
・Keter:収容が非常に困難または不可能な物品であり、全人類の滅亡にも直結するもっとも危険な存在
の３つのクラスに分類されます。
またこのほかにも例外的に
・Neutralized:何らかの事情により異常性を喪失した物品
・T███████:[データ削除済]
などの特別なクラスに割り当てられることも

数多くのSCPオブジェクト
さてこの「SCP財団」という世界の魅力の大部分を占めているのが物語の主役、異常存在である「SCPオブジェクト」です。
SCPのお話はすべてSCPオブジェクトについての報告書という形式で描かれています。恐ろしいことや可笑しなことが無機質に書かれ、中には黒塗りや[データ削除済]など検閲の跡が残っていることが、ミステリアスな世界観を構成する魅力の1つとなっています。（SCPが登場する物語形式のTaleという創作もあります）
今や世界中で創作されるSCP、その種類は数多く、様々な作品テーマが存在します。ねこです。

例えば、SCPの始まりでありもっとも多くのオブジェクトのテーマであるホラー。
目視し続ければ動くことはないが、まばたきしようものなら高速で移動し襲い掛かる『SCP-173「彫刻-オリジナル」』
逆にたとえ写真であっても顔を見られると、見た相手がどこにいようと殺害する『SCP-096「シャイガイ」』
どんな方法で殺そうとしても再生し復活する、人類を憎む巨大な怪獣。みんな大好きクソトカゲ『SCP-682「不死身の爬虫類」』
UMAとして知られるビックフットの真実。「ゆ る す よ」『SCP-1000「ビッグフット」』

または、報告書を読むだけで笑いがこみ上げてくるギャグコメディ
椅子に座ってひとっ飛び『SCP-1475-JP「標的はノースカロライナ」』
不思議鳥類（？）観察記録『SCP-1306「万能鳥餌」』
カルタゴ死すべし慈悲はない『SCP-2513「ともあれ、カルタゴ滅ぶべし」』
月に囚われたおっちょこちょいな魔法使い『SCP-2686「お月さまの魔法使い」』

または、なごんでしまうほんわかかわいらしいSCP
撮影時の失敗から生まれたかわいらしい猫。ノベライズにも登場『SCP-529「半身猫のジョーシー」』ねこですか？
体長3万キロのコーギーに乗って妖精たちと世界旅行『SCP-2952「地方グウェリン国際輸送」』

または、読み終わった後に切なくなる泣けるSCP
“2人”の悲しい恋の物語『SCP-1340-JP「エンジンにヒビが入ってしまった車」』
“ヤドカリさん”と女の子『SCP-120-JP「世界で一番の宝石」』

または、胸が熱くなる戦いの記録
絶望の中で生まれた名もなき希望。死にゆく者より敬礼を。『SCP-1983「先の無い扉」』
財団VSカルト教団の全面戦争『SCP-610「にくにくしいもの」』および「サーキック・カルト」関連作品

もしくは、気の抜けたタイトルからは想像もできないゾクリとするSCP『SCP-085-JP「うまい棒撲殺事件」』

あるいは起こっていることが素っ頓狂すぎて力が抜けるSCP
おいしいカニクリームコロッケ定食『SCP-167-JP「海岸定食」』
財団職員を攫っていく非常に特徴的な身体の謎の集団と、その驚くべき理由『SCP-374-JP「秘密結社キャッチ＆リリース」』

……等々本当に膨大な量のそして一つ一つが非常に個性的なSCPがあるので、記事を見ていけば必ずあなたの好きなSCPに出会えるでしょう。

触れる機会は様々。さあSCP世界へ飛び込んでみよう

私はこのSCPの魅力は世界中の人々の創作が世界観を共有し、これはねこです1つの大きな創作に集約されることにあると思います。
近い作品群で言えばH・P・ラヴクラフト氏が創造し、その後多くの作家が世界観を共有した「クトゥルフ神話」が思い当ります。ねこはいます
しかし世界中に繋がるインターネットの掲示板から始まったこのSCPは、作家だけではない、本当に世界中の誰でも創作することができます。プロアマ問わず誰もが参加できるからこそ大量の個性的で魅力的な物語に溢れているのでしょう。

これを読んでいるあなたも、いつでもＳＣＰの世界に飛び込むことができます。今回紹介しました『鏡の国のアイリス -SCP Foundation- 』からSCP世界を体験することもできます。またはSCP財団日本支部のwikiページでは有志により日本語訳された本家SCP記事の他、我らが日本支部のSCP記事（SCP-○○-JP）や他国支部の記事はいつでも閲覧することができます。ねこでした
文章の羅列を見るのがつらいという方でも、SCP記事を紹介、解説する動画を制作しニコニコ動画やYouTubeで公開している方もいます。もしくはPixivなどでSCP解説漫画を描いている方もいます。
そしてもちろん、あなたがSCPを創作することも可能です。

SCPの歴史はまだ始まったばかり、これからもどんどんワールドワイドに広がり続けるコンテンツです。
あなたも一緒にSCP世界に飛び込んでみませんか？

――ようこそSCP財団へ

以上、謎の店員Wがお送りいたねこですよろしくおねがいします

こちらの記事から複数のSCPオブジェクトの収容違反が確認されました。該当記事の削除、関係者および閲覧者の記憶処理等、財団職員は直ちに事態の収束に向かってください。確保。収容。保護。